わたしと同じ年齢の子はみんな高校に行ってしまったけど、そのことについて大してハンデを感じなかった。
勉強なら病院に居る間、いくらでもしていたから、すでに高校二年生くらいの内容は頭の中にある。
ハンデなんてあってないようなもの。中学卒業までに高校卒業までの勉強をすればいいだけのこと。ただ、それだけ。
中学卒業後、高認試験を受けるか、高校へ進学するかはまだ考えてはいないけれど、高校へ進学して卒業するころには21。
就職に関してはハンデは負うだろう。いずれにせよ、高認試験は頭の中に入れなければならない。
中学は遅れてでも入学したくせに、高校は行かないなんてバカみたいかもしれない。
けれども、わたしは早く独立したいのだ。
早く大人になって、あの2人のいない世界へ行きたいのだ。
譲歩しているとはいえ、やはりまだまだわたしは子どもだし、正直そんなにサバサバした性格でもないから、
心の中ではまだ母さんを許せないでいる。
それでも許さないといけなかった。みなが円満に過ごせるためには誰かの妥協が必要だった。
それがたまたまわたしだった、というだけの話。
わたしの許諾は必然的だったんだ。