涙が出て、ぐしゃぐしゃの顔をごしごしとこする。長袖のカッターに涙なのか鼻水なのか区別がつかない液体が滲む。
腕はなんか気持ち悪いけど、顔と気分はすっきりしている。
鼻水をすすると、はぁっと生理的に大きなため息が出た。
それからを見ると、とても嬉しそうに笑っていた。
外を見ると、いつの間にか雨は止んでいて。
微かに雲の間から日の光が差し込んでいた。
外はまだ暗いのに、空な明るさを取り戻そうとしている。
今のこの景色にものすごく共感した。
俺の心の不安と怒りいう負の雲を、という光が差し込んで来て負の感情を消し去るかのよう。
そして、光は地を照らし、やがて雲をよせつけない。俺の心に雨を降らせないかのように。
もしくは、雨が俺の負の感情を取り除き、その後に明るさを取り戻すために光をもたらしてくれたのかもしれない。
どちらにせよ俺の行く道はもう決まっている。
俺はの言ったような道は辿らない。
でないと、何のためにあいつが俺に自分の過去を明かしてくれたのかわからない。
あいつは俺に、自分のような失敗をしてほしくないに違いないんだから。