今まで俺の話に耳を傾けてくれた奴は居ただろうか。
姉ちゃんもおふくろも、親父もみんな。
俺の言うことはガキの戯言だ、と取り合ってはくれなかった。
けれど、あいつは違う。
俺の声に耳を傾け、すべてを受け止め、なおかつ俺を正しい方へ導こうとしてくれている。
思い上がりじゃねぇ。
その判断がつかないほど、俺はガキでもバカでもねぇ。
俺を救おうとしてくれている。
これは絶対なる事実だ。確信できる。