ちくしょう。
俺は の意見を聞きたい。参考にしたいよ。
こんな話、今までしたことなくて、ずっと一人で闇を抱えてたんだから。
どうすればいいかわかんなくて、今やっと少しだけ楽になったんだ。ここで話を聞いたんだったら、俺の闇をちょっともらってくれたって構わないだろ。
「感想でも何でもいいから」
素直に自分の気持ちを出してしまった。
色々、心ん中で葛藤とかもあったけど、ポロリと言ってしまった。
自分でも驚いている。けれど、その言葉に対してもっと驚いているのはだ。
は大きく目を見開いている。
いつも澄ました顔をしてる が俺の前で初めて見せた素の表情だと思う。
いや、ひょっとしたら俺たちクラスのヤツにも見せたことがないかもしれない、と思った。
「急に素直だね」
いまだにびっくりしたように、は俺を見る。
表情が変わらないってことは、本当に冗談抜きでめちゃくちゃ驚いてんだと思う。
そんないつもとは違うの顔を見てると、なんだか自分が今言ったことが恥ずかしくなってきた。
今まで毛嫌いしてたってのに…いきなりアドバイスくれ、とか。どうぞ俺をお救い下さいって?まるで俺がに乞うてるみたいじゃねぇか。
「悪いかよ」
「とんでもない!」
罰が悪くなって、ぶっきらぼうに言うとは、今まで感情なんてなさそうだったがいきなり大きな声で否定した。
その声に、態度に俺がびっくりする番だ。
「わたしは切原くんがそう思うの、当たり前だと思う」
そして答えにも。