気づくと、姉ちゃんは服も髪も全部がボロボロになって泣いていた。 部屋がめちゃめちゃに荒れていて、食器の破片が散らばり、家具がところどころ壊れていた。 おふくろはうずくまって泣いて俺の名前を呼んでいた。 姉ちゃんは泣きながら「ごめんなさい」と呟いていた。 俺の右の拳はやけに熱を帯びているように感じた。
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