居間のドアを開けると、姉ちゃんとおふくろが居た。
目が熱い。
それに、二人がビビってるってことは俺の目は充血してるってことだ。
おふくろが俺に話しかけて来たけど、無視った。
あんたに構ってる暇はねぇ。
とにかく今は
目の前に居る女をボコボコにしてやらないと気がすまねぇ。
怖がる姉ちゃんの肩を掴んで、右手で拳を作った。
姉ちゃんは必死になって、涙を溜めて何か言ってる。
でも、なぜだか聞こえなかった。
腰に俺を止めようとするなんかがまとわりついてきた。
それも気にならなかった。
流れて行く一秒一秒がとても遅く感じた。
それも気にならなかった。
姉ちゃんを殺す。
それ以外は頭が回らなかった